111 Mind is the medium by which thought is carried from one point to another. Common reasoning tells us that it is impossible for any vehicle, whether it be of vibration or matter, to travel from place to place without a medium of transference. Science, in its study of electrical energy, and light and sound waves, acknowledges various agencies of transference. The medium of light transmission they have named ether. While admitting they do not know the character of ether, science is sure of its existence and certain of the fact that it is diffused throughout all substance; that it pervades all space, and is capable of handing on undulations of various types from one point to another. Yet the only proof they have of the reality of ether, is the effect produced.
111 心は想念が一点から他の地点に運ばれる媒体なのです。一般的な推論では、振動であれ物質であれ、どんな乗り物も移動の媒体が無ければ、ある場所から別の場所に移動することは不可能だとしています。電気エネルギーや光、音波を研究する科学は、様々な移動媒体の存在を認めています。光の伝達の媒体を、彼らはエーテルと名付けました。エーテルの性質を知らないことを認める一方で、科学はその存在とそれが全ての物質に拡散浸透している事実については確信しています。即ち、それが全宇宙に行き渡り、一点から他の地点に向かう様々なタイプの波動を取扱うことができるということです。しかも、彼らが手にしているエーテルの事実に関する唯一の証拠は作り出された結果に過ぎません。
【解説】
先ず最初に、私達の心は想念を運ぶ媒体であると著者は私達に説いています。波動が伝播される為には、そのエネルギーを伝える媒体が必要ですし、湖面を伝わるさざ波も静かな水面があるが故に遠方まで伝わる訳です。
そういう意味では、"心"なるものが広く物質全体に浸透し、想念・印象の波動を万遍なく伝える機能をも果たしていることになります。つまり、私達の心はこうした万物に浸み込むような性質を持っていると示唆されているのです。
こうした中で、私達は同時に自らの心をより精妙な想念・印象に対しても伝播させられるような鋭敏さを持つ必要があります。何よりも高次な想念・印象を積極的に周囲に伝えなければならないからです。
また、一方で本項で著者は光の伝播についても詳しく解説しています。遠い宇宙空間から地球に光が届く為に、本来、何物かがある訳ですが、昔の人々がエーテルと称していた空間媒体についても、正直その内容は不明確です。しかしながら、一方では毎晩、星々を見ることが出来る訳で、仮説は横に置いても私達はその事実をベースに探求する必要があるのです。
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