ジョージ・アダムスキー「テレパシー」第1部 2章 段落036 [2018-10-10]


036 Lifting my eyes to the hillside, I discovered feats of engineering that would have been impossible for man to duplicate not too many centuries ago. Growing straight and strong, a sturdy oak clung to the precipitous slope. Nature had not used a slide rule to calculate at which angle the roots should imbed themselves to stabilize the tree's weight; they had instinctively grown in the right direction and to the proper depth. And I knew that if I were to take a saw and cut a large limb from that tree, nature would immediately compensate for the shift in weight by sending out new roots to bring the tree once more into perfect balance. The wild poppy growing at its feet, and the clumps of sagebrush dotting the slope, all bore witness to this same engineering principle.
036 丘の斜面に目を上げると、何世紀か前までは人間が真似出来なかった工学の偉業を発見しました。真直ぐに逞しく成長する1本の樫の木が急峻な斜面にしがみついていました。自然は木の重量を安定化させるには、それらの根がどの角度で潜り込んだら良いかを計算する為、計算尺を用いたのではありませんでした。木の根は本能的に正しい方向、適切な深さまで成長したのです。また、もし私がノコギリを手にとって大きな枝をその木から切り落としたら、自然は直ちに新たな根を伸ばして再び完全なバランスがとれるようにして、重量変化を補正するだろうことは私には分かります。野生のケシがその樫の根元に生え、ヤマヨモギの茂みが斜面に点在していますが、それら全てがこれと同じ工学の原理の証拠を与えていました。




【解説】
通常の私達は目に見える範囲のものにしか、関心がありません。本項で著者は斜面に踏ん張る樫の木の例を示しています。それも主題となるのは目に見えない木の根の働きです。
木を支えるのは地中深く伸びたその木の根です。決して地上に見える部分だけでは木そのものの生存は成り立たないのです。また、本文から分かるように値は地上の木の状況に対して鋭敏に反応し、文字通り縁の下で木を支えている訳です。
これらの働きは木が持っている知性ということになりますが、私達は先ず、そのことを良く自覚して木々から学ぶことも必要です。自然を観察して理解するということは、これら一つ一つに関心を持ち、やがては木々と触れ合い交流する段階に至るものと思われます。


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