ジョージ・アダムスキー「生命の科学」第03課 段落115 [2017-02-21]


115 So it is with the law of the Cosmos. Positive Thinking, that you may have heard about, has hurt more people than it did good. God's purpose cannot be divided and give good results. Nor can one judge His laws and omit parts of them, be it through lack of understanding or egotistical aggression, which has been done through the ages. People judge the Creator's creation without knowing the reason for each part. And in this way they have been judging the Creator and exalting the ego mind above His Intelligence.
115 ですから、それは宇宙の法則についても言えることです。陽的思考は、貴方が聞いたことがあるかも知れませんが、それが為す良い事以上に多くの人々を傷つけて来ました。神の目的は二分されて良い結果をもたらすことは出来ません。人は理解力の不足に由来するにせよエゴの侵略行動に由来するにせよ、神の諸法則を裁いてその一部を除くことをしてはならないのですが、それを長年行って来ました。人々は創造主の創造物を各々の部分の存在理由等を知らないまま、裁いて来ました。そしてこのようにして、人々は創造主を裁き、自らの自我の心を創造主の知性の上位に置き増長させて来ているのです。



【解説】
まさに本項は今日世の中で起こっていることを警告している所でもあります。断定的な考え方で世の中全てを断じることは、多くの人達を傷つけるということは、現在米国等で起こっていることでもあります。一部の真理を盾に全てをその考えで押し通すことは危険です。その断じることの中にエゴの裁きが入り込んでいるからです。もちろん過去の人類の歴史が民衆の支持によって上り詰めた独裁者が引き起こした惨状を記憶している筈です。
そういう意味で"Positive Thinking"(断定的、陽的、積極的な考え)の中には、私達の想定を超える危険性もはらんでいるのです。戦意高揚し国民を戦場に送り出す初期の頃は組織的な作戦で人々を盲目にさせて来たということでしょう。
一方、私達の目指すべきは、もっと静かで精妙な世界です。最も肝心な存在である”意識”は普段、誰からも気付かれないまま、私達の肉体を支えています。その宇宙普遍の存在こそ、私達が本来求めてやまないものです。そういう意味では仏教も真理を悟ること、その法則(ダルマ)に寄り添うことを目指しており、個人の死などを頓着しない冷静、科学的な立場にあるように思いますし、本項で言う断定的な態度とは対極を成す立場のように思われます。


第03課 段落114 [2017-02-20] <<  |  >> 第03課 段落116 [2017-02-22]