ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第10章 段落114 [2016-02-17]


114 There is no such thing as absolute unbelief; there is only a growth from the lesser faith to the greater faith. As the teacher Zoroaster explained, "Evil is but unripened good." Likewise, fear is but undeveloped faith. Man has come from Cause Intelligence to the world of effects; his mortal sense mind lost the memory of Cosmic Cause and he is now in the process of reestablishing himself; he is on his way back to oneness with the Principle where selfishness with all of its innumerable effects is dissolved. It is through the recognition and realization of Cause that faith is stabilized.
114 絶対的な不信心というようなものは存在しません。より少ない信仰から、より大きな信仰への成長があるだけです。教師ゾロアスターが「悪とは未成熟の善である」と言ったようにです。同様に恐怖は未発達の信仰なのです。人は因なる英知から結果の世界に生まれ来たり、その死すべき感覚心は宇宙的因の記憶を失い、今や自分自身を再構築する過程にあります。人は利己心がその無数の結果物と溶け合う一大原理と一つに戻れる道の途中に居ます。信仰の安定化は因の認識と実感を通じてなされるのです。




【解説】
本項は私達全てが長い進化の道を歩んでいる者であることを説いています。人間一人一人はその理解の度合いは異なりますし、本講座でいう"faith"(信仰)の状況も異なる訳ですが、それは一人一人の道程の違い、到達点の違いに過ぎません。基本的には私達は進化の道を登り続けるべきで、急ぐ必要はないとも言えるでしょう。
実は本文を読んで分かることは、この内容は決して人の一生で終わる話ではないということです。そもそも因と一体になる認識に至ることは、生涯を掛けて容易に成し遂げられるようには思われないのです。それほどに私達の訓練対象である自我は強力な殻となって私達を支配しているのです。
その意味でも著者アダムスキー氏は本文の表現を通じて、暗に私達が地球での今生涯を終えた後においても、再び何処かの星に転生し、継続した精進の道を歩むことになっていることを示唆しているように思われるのです。私にはこれら転生問題については、当時の米国等、キリスト教国では認められていない教義とされていたことも関連しているように思われます。本書も含め、アダムスキー哲学は地上の宗教の枠を超えて、自由な立場から宇宙的真理を説いていることに改めて注目すべきでしょう。


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