ジョージ・アダムスキー「テレパシー」第1部 4章 段落111 [2014-06-26]

111 Mind is the medium by which thought is carried from one point to another. Common reasoning tells us that it is impossible for any vehicle, whether it be of vibration or matter, to travel from place to place without a medium of transference. Science, in its study of electrical energy, and light and sound waves, acknowledges various agencies of transference. The medium of light transmission they have named ether. While admitting they do not know the character of ether, science is sure of its existence and certain of the fact that it is diffused throughout all substance; that it pervades all space, and is capable of handing on undulations of various types from one point to another. Yet the only proof they have of the reality of ether, is the effect produced.

111 心は想念が一点から他の地点に運ばれる媒体なのです。一般的な推論では、振動であれ物質であれ、どんな乗り物も移動の媒体が無ければ、ある場所から別の場所に移動することは不可能だとしています。電気エネルギーや光、音波を研究する科学は、様々な移動媒体の存在を認めています。光の伝達の媒体を、彼らはエーテルと名付けました。エーテルの性質を知らないことを認める一方で、科学はその存在とそれが全ての物質に拡散浸透している事実については確信しています。即ち、それが全宇宙に行き渡り、一点から他の地点に向かう様々なタイプの波動を取扱うことができるということです。しかも、彼らが手にしているエーテルの事実に関する唯一の証拠は作り出された結果に過ぎません。
【解説】 想念が波動であるとすれば、想念を伝える媒体が必要ということになります。これに対して本項は「心」が想念を伝える媒体なのだとしています。本項が執筆された当時、想念を伝播する媒体を妙なる存在という意味でエーテルと呼ばれており、本項の記述はそれを踏まえて描写されているのです。 想念が心の中を通過する際に心に引き起こす衝動によって私達の心はその想念を感受する訳ですが、本項では更に話を進めて想念は心を媒体として伝播するとしています。 著者がどのようなイメージを持って本項を説いているか、今となっては確かめようもありませんが、ある意味、想念は伝染するとも言えるようです。例えば国と国の争いがやがて戦争へと拡大して行く時、一般大衆の間の憎しみの想念が国中に広まる過程のこと等を想定すれば、分かりやすいのかも知れません。

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