ジョージ・アダムスキー「テレパシー」第1部 2章 段落035 [2014-02-28]

035 The orange tree, wafting its perfume on the southern breeze, need not delve into a laboratory analysis of atmospheric conditions to know that only in the milder climes will it survive. This tender species depends upon natural law to insure its continuation; so nature does not capriciously broadcast its seed in frigid zones, she sows them. where the sun is warm.

035 南からのそよ風に芳香を漂わせるオレンジの木は、温暖な気候においてのみそれが生き延びられることを知る為、大気の諸状態を研究室で分析する必要はありません。この繊細な種はその存続の保証を自然の法則に依存しており、自然は気紛れにその種を寒冷地に播くことはなく、太陽が暖かな場所にそれらの種を播くのです。





【解説】

以前、スペインを旅行した際、地中海沿いの広範囲な地域で一面のオレンジ畑を見たことを思い出します。バレンシア地方はオレンジの栽培に適した場所のひとつです。

さて、本項で著者が伝えたい内容はどのような事なのか、考えて見る必要があります。つまり、人為的にはオレンジの種を地球上の何処にでも蒔くことは出来ますが、植物には各々適した寒暖の条件があり、寒冷地では発芽は望めません。植物の種は自分の周囲の環境条件を何らかの方法により感知して、自分に適した条件下において初めて発芽する訳です。またひとたび発芽した後は、その後気候が合わず芽が枯れてしまえば、その種の生命は終わってしまう為、種の発芽は慎重なものとなっています。

しかし、条件が整えば、古代蓮のように何千年経過しても発芽し、遂には花を咲かせる程に、種子はがまん強い者と言えるでしょう。

オレンジの話に戻れば、一般にオレンジの実が木の根元に転がり、近くで種が芽を出したり、鳥に実を食べられ種が運ばれることにより、ある程度の狭い範囲に広がって行くというのが実情かと思います。つまり自然は親木の生き抜いた実績の上にその子孫を残せるよう配慮していると言うことでしょう。親木と実の間の意思疎通、子孫である種に対し、親木の愛情が注がれるような関係もあるのかなあと思うものです。親と子の関係は動物ばかりでなく、植物にもあるのかも知れません。


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