ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第14章 段落160 [2011-08-11]

160 Man is capable of expressing the fullness of life but he must become non-resistant to cosmic energy if he would have it express through him. He has lost the true course of action by exalting the personal ego; he has created the habit of believing that all accomplishment is brought about through the exertion of personal effort. He fatigues himself unnecessarily by trying to force conditions which will come about perfectly in a natural way if allowed to do so. Much energy is wasted because of personal dominance. It is difficult for the mortal to understand that impersonal non-resistance allows a free flow of energy, that in peace there is more intense activity than in friction. Man has become so aware of the coarser frequencies that he cannot realize action in its finer, more quiet and peaceful state. One who does live the non-resistant, receptive attitude has found the highway of true happiness, for he knows no fatigue, no pain, no disappointment.

160 人は生命の完全さを表現できる能力を有していますが、それを自分を通じて表現するには、宇宙エネルギーに対して無抵抗にならねばなりません。人は各自のエゴを高ぶらせた結果、真に歩むべき行動の道を見失ってしまいました。人は全ての達成物は各自の努力の行使を通じてもたらされると信じる習慣を作り出してしまいました。人はもしそうすることが許されれば自然と完璧に訪れるような状況に対して、無理強いすることで、不必要に自身を疲労させています。より多くのエネルギーが個人の優位のために浪費されています。死すべき者にとって、非個人的な無抵抗がエネルギーの自由な流れを与え、平穏の中には摩擦状態よりはるかに強烈な行動があることを理解するのが難しくなっています。人はより粗雑な振動に対してあまりにも敏感になってしまったため、より精緻でより静かな平穏な状況における行動を知覚することが出来ないのです。こうした中、無抵抗で受容的な態度で断固生きる者は真の幸福の王道を見つけています。何故なら、その者は疲れや痛み、失望を知ることはないからです。





【解説】

最近のハイブリッドカーは静かに加速する一方で、周囲の迷惑も顧みず荒い騒音を撒き散らして急発進するバイクがあるように、人の生き方も様々です。自分の進む道は自分で開拓すべきことは確かですが、私達はこれまで余りにも自我を強めて来てしまったため、行動の動機が自我(エゴ)を高めるために設定していました。その結果、困難の中、無理な努力の中で成果を得られず落胆に終わる事例を積み重ねてしまいました。

一方、自然界を見れば、このような無駄な動きが一切無いことに気づきます。どうしてかは分からないものの、皆、精一杯働いてはいても、その表情に苦労は見えません。野生の動物や植物等、皆、与えられた生命を楽しんでいるように見えてしまいます。厳しい自然環境の中でこれらの生物達に適切な忠告を与える存在とその声に素直に従う生き物があって初めて成り立つ世界が自然界にはあります。

ものに名前を付ける権利、全ての創造物を統括する権限を与えられた人間は、本来、もっと落ち着いた有意義な生き方が出来る筈ですが、それが出来ない原因は、自我の高まりだという訳です。自我を統制して、素直に印象に従う中において、もっとスムーズに宇宙本来のエネルギーを活用して生きる道が拓かれることになります。


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