ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第12章 段落129 [2011-06-28]

129 In Matthew 5 :34-35 is the admonition against division plainly given: "But I say unto you, Swear not at all; neither by heaven; for it is God's throne; nor by the earth; for it is His footstool; neither by Jerusalem; for it is the city of the great King."

129 マタイ5:34-35には、この分割に対する訓戒が平易に授けられています。「しかし、私は貴方に言う、天にかけて誓ってはならない、それは神の王座であるからだ。また地にかけて誓ってはならない、それは神の足台であるからだ。またエルサレムにかけて誓ってはならない、それはその偉大な王の街であるからだ。」





【解説】

本項で言う「〇〇にかけて誓う」とは、「〇〇」が自分の自由になる所有物で、「もし誓いを破ったら、それを失ってもよい」という意味合いで用いられているものと思われます。そこには、そもそも「〇〇」自体を特段、他のものと区別して、独自の存在として認識すること自体に誤りがあると言っているようです。

イエスの指摘は、「天」と「地」、「社会」各々に区分して、一方だけを取り上げることが誤りだとしています。私達の目からは各々独立したように見えますが、実際には、それらが相互に作用し合い、切っても切り離せないと観るべきものと考えます。これまで私達は「天」は極美の世界である一方、「地」は汚く粗野であり、まして人の住む「社会」は醜いものであると区分していました。そうする中で、高貴さを求める者は神学、宗教の道を、富を獲得しようとする者は娑婆の商売により他人から利益を得ようとして来た訳です。

このように善悪、美醜に区分して理解しようとすることを誤りだとしている訳で、実際にはあらゆる所に両方の要素が潜在しています。野生動物が獲物を捕らえたりすることを残酷だと決め付ける訳には行かないのと同じです。美しい自然ではありますが、一たび津波が来れば、多くの命を奪って行く脅威になるのと同様、全てのものにあらゆる要素があるということです。


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