6. BODY, MlND AND CONSCIOUSNESS
071 Until quite recently mind and matter have been considered as widely separated as the poles. The materialist has exalted matter into predominance and the metaphysician has given the supremacy to the mind, while consciousness has received scarcely a consideration. There have, of course, always been alerted minds in the world who understand the inseparable relationship of mind, matter and consciousness and have made use of this knowledge in the field of practical evolvement, but the world in general has chosen to remain in the mystery of divisions.
第6章 肉体、心そして意識
071 全くの最近まで、心と物質は両極のように甚だしく分離して考えられて来ました。唯物論者は物質を優位位置に引き上げ、また形而上学者は心にその最高位を授けて来ました。しかし一方では、意識はほとんど考慮すら受けて来ませんでした。もちろん、世の中には心と物質、それに意識について引き裂くことの出来ない関係を理解する鋭敏な心の持ち主がいつも居て、実際的な発展の分野にこの知識を活用して来ましたが、世の中一般はその区分分けという神秘の中に留まることを選択して来ました。
【解説】
先ずは世の中に存在するものとして「物質」は誰にでも分かります。次に自らの「心」ですが、これも各自の内側の想念の動きや目や鼻、耳を通じて来る情報の認識やそれへの反応、またそれらの経験の記憶から、その実態を各自は理解出来る筈です。問題は、世の中にはこの2者の他に、もう一つの重要要素、「意識」と呼ばれるものがあることにほとんどの人が気付いていないことにあります。
心の支配欲から物質を浪費し、有害な汚染物を環境に撒き散らす等の行動を行って来た人間は、地球上の諸々の物質を所有しようと争いを続けています。また、一方では、神秘論者はインドの行者のように、心の持つ潜在能力のみに着目して物質に価値を見出さない生活をしています。
しかし、野生動物や野生の植物を含めた自然界を見ると、それらは見事に調和し、落ち着いた中にも活発な行動が行われています。例えば、春から夏に掛けて、山歩きをすると、ほんの2週間の間に驚く程の変化を見ることが出来ます。これらの自然の活動には上記の「心」と「物質」の他に、存在する「意識」が大きな役割を果たしているのです。つまり、適宜、適切な時期に各々の物質と心に、その活動を促すような指令(想念)を発して行動を促すという具合です。今回の震災の津波被害においても、飼い犬が津波が来る前にいつもの散歩コースとは逆の高台に飼い主を導き、避難させたというニュースが流れていました。このように事象が発生する以前にその現象を知らせるというのも、意識の作用ということになり、その飼い犬はそれをキャッチしていたことになります。
私達はあらゆる現象の背後に、必ず意識の作用が関連していて、意識が物質を指導し、結果を生み出していることを見るようにしなければなりません。
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