ジョージ・アダムスキー「テレパシー」第3部 2章 段落285 [2010-06-29]

285 Not unlike the goldfish in the small bowl, the individual nearly always reverts from the extreme of tension to the extreme of lethargy . . . completely ignoring the half-way house of relaxation. Usually, if a person is told to relax, he simply lets down and loses interest in everything. By doing this he not only retards the cell action of the body, but he often goes even further and by main force of will tries to create a mental vacuum. This torpid state is what takes place in nature when certain animals hibernate through the cold weather, but with them it is in obedience to a natural law for the perpetuation of the species. You will notice that the customary foods of these animals is not available during the winter months; therefore, nature slows down the activity of their body cells, so they may husband their energy until Spring sets her bountiful table.

285 その小さな鉢の中の金魚とは異なり、個人はリラクゼーションという中間施設を完全に無視して極端な緊張から極端な無気力に逆戻りする程の方向転換を大抵は行います。普通、もしある者がリラックスするように言われると、その者はあらゆるものに対する関心を低下させ失わせてしまいます。こうすることで、彼は肉体の細胞活動を遅くするばかりか、しばしば更に進んで意志の主力を使って精神的な空白状態を作り出します。この不活発な状態は自然界ではある種の動物が寒い季節を通じて冬眠する時に起るものですが、動物達にとっては種の永続性の為に自然法則に従っているものなのです。皆さんは冬の間、これら動物のいつもの食べ物が手に入らないことにお気付きでしょう。それゆえ、自然はこれらの肉体細胞の活動を低下させ、彼らが春が食卓を用意するまで自分達のエネルギーを節約出来るのです。





【解説】

結局のところ、私達は自分の心に抱く想念が如何に様々な所に大きな影響を与えるのか理解出来ていないことに行き着くように思います。通常、私達は心の中に抱いている間は、それを具体的な行動に起こさない限り、非を問われることはありませんし、思い描く段階は思想信条の自由として認められています。しかし実際には私達が心配事や不安定な精神状態の下、混乱したあるいは不快に思う想念を放出すれば、それが自らの肉体細胞或いは身近なものの細胞に作用し、それらを身構えさせることになります。また、他方ではリラックスと称して、無関心な状況に自らを置くことで本項にあるような停滞状態を作り出します。同様なことは今日の精神科医においても精神面で不調を訴える患者に同様な作用をもたらす薬剤を処方されているように思います。

実は本項の中で本来のリラクゼーションとはその中間地点にあると明確に解説されています。古来から中庸の大切さについては種々述べられているところです。うさぎと亀の童話を出すまでもなく、人間は強烈なる精神集中の次には、無気力に陥る極端なパターンを繰り返しがちですが、重い荷物を担う者のように、急がず、怠けず継続した歩みが必要だということでしょう。

人間の短い時間軸では未だ結果が現われないことを理由に、志しをあきらめることは良くありません。自らの精神状態を結果に左右されず、望む方向に保つことで、結果(成果)は必ず芽を出してくるものと思います。


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