ジョージ・アダムスキー「テレパシー」第3部 2章 段落273 [2010-06-11]

273 We are living examples of this law in action. Our modern mechanical age with its labor-saving devices, which should give us more time to become acquainted with ourselves and the universe in which we live, has enslaved the average person by the fast pace they now expect. We work, eat, sleep and play in a state of high concentration; then wonder why we suffer from constipation, colds, high blood pressure, and drop dead with heart failure in the prime of life. All the medicine in the world cannot make the little cells of our bodies operate efficiently while our minds are under tension.

273 私達はこの法則の生ける実例です。私達の現代の機械化の時代には労働を軽減する装置があり、それらは私達に自分自身と私達が住んでいる宇宙をよく知るためにより多くの時間をもたらす筈なのですが、平均的な人間を自分達が思い込んでいるテンポの速いペースの虜にしています。私達は高い集中度の下、働き、食べ、眠りそして遊びます。そして何故、私達が便秘や風邪、高血圧に苦しみ、生涯の全盛期に心臓麻痺で倒れるのかを不思議に思うものです。この世の全ての薬は私達の心が緊張下に置かれている間は私達の肉体の微小な細胞を効果的に動かすことは出来ないのです。





【解説】

文明が進むにつれて、本来、人間は肉体労働から解放され、自由な時間を享受できるようになる筈です。しかし、現代の私達は便利になればなる程、益々あくせく時間に追われる生活を送っているように思われます。確かに昔の生活に比べれば、生活自体のレベルは上がっていますが、心の余裕という面では、以前より貧しい生活を送っています。

これに対し、誤解を恐れずに言うとすれば、実は私達は自ら進んで自分自身を忙しくしている傾向もあるのです。自分の自由になる時間があるよりも、仕事で日程が詰まっている方を好むとする傾向です。この背景には私達自身、何らかの組織に属し、その庇護の下、他の構成員と同様な働きをすることで保身を図りたいとする要素があるように思います。

今から40年も前のこと。GAPの久保田代表が益田におられた頃、当時東京のGAPの有志だけで月例会が東京で開催されておりました。当時、大学生であった私もどういう経緯から忘れましたが、この会に参加するようになりました。会場は長年、映画関係の事業をされて来たN氏が成城の自宅を提供され、多い時には月2回の例会が催され、毎回5〜10名程度の人々が集まっていたように記憶しています。その会の中で、既に高齢であったN氏から、晴耕雨読的な生活についてお話があり、決して忙しく働くだけの人生ではダメだという趣旨のお話を伺ったことがあります。神道にも造詣が深いN氏は哲学を勉強し、また映画を撮る等、会社勤めとは無縁の人生であったように思いますが、何よりも古典をはじめ哲学の研究、アダムスキー氏の著作を学ぶことがはるかに重要だと述べておられたことを思い出します。社会の歯車にならず、自ら歩む道こそが本来の道という訳です。


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