ジョージ・アダムスキー「テレパシー」第3部 1章 段落261 [2010-05-26]

261 The human must have a definite reason for acting; first, as a duty of self-perpetuation; second, because the act brings pleasure. Either of these is pure selfishness; and creates this barrier of resistance against universal knowledge. This self-interest created by the concentration of cell consciousness, we call the ego. And because of our lack of understanding, it is this human ego which we seek to perpetuate.

261 人間は行動する際には明確な理由を持たねばなりません。第一は自己を永続させる為の義務として、第二はその行動が快楽をもたらす故です。これらのいずれもが純粋に利己的なものであり、宇宙普遍の知識に対して抵抗の障壁を作り上げています。この自己への関心は、私達がエゴと呼ぶ細胞意識の集中化によって造り上げられました。そして私達の理解の不足の故に、私達が永続させようと求めているのは、この人間のエゴなのです。





【解説】

私達が日頃、必死に守りたいと思っているもの、大切に感じているものは実はエゴという表面的でうつろい易いものであるという訳です。このエゴなるものは常に失敗を恐れ、面目を失うことを懸念して様々な本来不要な仕事を各自に課しています。一方では物事の最終段階に来るとどうすべきかの決断が出来ず、先延ばしするか、放り出すかのいずれかで、事態に直面しようとしない等、私達のそれまでの労苦に報いることはありません。また、大した用も無いのに持ちたがる所有欲は、逆に商品を売りたい他の者にとっては格好の相手となっています。

さて、この問題のエゴですが、言い訳は大変上手で、表面的な繕いで世間を渡って行こうとします。しかし私達はこのエゴの支配から自ら抜け出なければ展望は開けません。そのヒントは本文後半にある「理解」という言葉の中にあるものと思われます。

つまり、前項(260)にあるように重要なことを学ぶ時間も無く(1日10秒程)、周囲の他の者も教えるだけの進歩に達していない以上、目に見える結果の世界だけに導かれるのは当然です。この点、現象の奥にある因を感知し、宇宙からやって来る印象類に対して心を開く時、真実の姿が自ずと見え始めることになって、やがてはエゴが縮小し、真の守護者が見えて来るものと思っております。


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