ジョージ・アダムスキー「テレパシー」第3部 1章 段落253 [2010-05-12]

253 Nothing in the universe is at rest; so all things must be conscious. The only difference between consciousness and intelligence is that intelligence, or the perception of thought, is the result of consciousness, or activity, acting upon itself. In other words, thought is produced by one unit of consciousness contacting another unit of consciousness; and the recognition of thought is intelligence, or knowledge. Consciousness is abstract awareness.... intelligence is concrete awareness. Thus, all concrete facts, or phenomena, are merely manifestation of the abstract; and are dependent upon it for their existence.

253 宇宙には休止しているものは何一つなく、それ故に全てのものには意識的でなければなりません。意識と知性の間にある唯一の違いは知性ないし想念の知覚は、それ自身に作用する意識あるいは活動の結果であるということです。言い替えれば、想念は一つの意識単位からもう一つの意識単位と接触することで作り出されます。そして想念の認識は知性あるいは知識なのです。意識は抽象的な気付きであり、知性は具体的な気付きであるのです。このように全ての具体的な事実あるいは現象は、単にその抽象物の現れに過ぎず、その存在をその抽象物に依存しているのです。





【解説】

本項は意識や想念について従来に無い角度から説明されています。

私達は「意識」について、アダムスキー氏のこれまでの著作から各々のイメージで捉えた理解をして来たものと思います。ある人にとっては具体的なイメージを伴った理解かも知れませんが、別の人にとっては単に「意識」というお題目に留まっているかも知れません。私自身も確かな理解という訳ではないので、誤っている面もあろうかと思いますが、敢えて述べれば、本項から以下のことが分かるのではないでしょうか。何故、アダムスキー氏はこの問題となる生命力を「意識consciousness」と表現したかが大きなテーマでもあります。

先ずは本項で述べているように動いているものには生命があることは誰もが認めることです。そういう意味では岩のように何万年もその場所に立つものも、少し考えを巡らせれば、鉱物内部の原子の振動や惑星自体の運動等、絶対的な「静止」状態はなく、全てが生きていることは理解できます。その生き物たらしめているのが、生命力であることも理解できます。そしてこの場合、これを「意識」と表現している訳ですが、敢えて「意識」とした背景には言葉でなく感覚的な把握ができる領域として表現されているように思います。

よく大怪我をした人の状況判断の一つに意識があるかという項目があります。それは意識があることが、生命の源が残っていることで命が保てることを意味しており、逆に意識が薄れることは全ての生命力が失われつつあることを意味します。このように私達は日常的に「意識」という言葉を使っていますが、アダムスキー氏もそのことを踏まえて、もっともイメージが近い表現として「意識」を使ったものと思います。つまり、日常的な意識とアダムスキー氏の言う「意識」とはほとんど同じものだと思った方が理解が進むように思います。

さて、その「意識」ですが、本文に書かれているように、全てを知る者であり、その知っている内容を一つ一つ言葉に出して明かすことはありません。私自身、それは言葉や知識として具体的に表現される前の混沌(表現が不適切ではありますが、全ての知識や知性が詰まっているという意味です)とした状況のように感じています。本文にあるようにその意識が互いに接触することで「想念」が生まれるとしている点は興味深いものがあります。つまりは想念以前に存在するものが「意識」ということになります。

茫漠とした表現ですが、全ての答えを知っているもの、そのような見えない存在が私達を生かしており、私達自身もその暗黙の指導に従うことで、自然界の他の生き物と同様、生命を謳歌できる存在になれるということでしょう。


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