ジョージ・アダムスキー「生命の科学」第11課 段落414 [2008-12-16]

414 Next we will go to Mars, a planet I have not been on physically. Consciously I find the planet rugged, quite commercial and industrial and very similar to earth. Agriculture is in second place for water is scarce in inhabited areas and most of it is dry farming. The water that they have is channeled from the polar caps and melting ice areas. There is plenty of salt water and in recent years they have been converting it for use as we are doing in some places. There are canals of salt water that carry the ships to inland cities where the water is also converted for use. In the early days they tried mixing salt water with fresh water, about a two to one mixture of fresh and salt, but the amount of fresh water was not adequate and the mixture was not good for agriculture.

414 次に私達は火星に行きます。肉体としては行ったことのない惑星です。意識で見ると私にはそれが荒れて、まったくの商業的、工業的な場所であり、地球に大変良く似ていることが見えます。居住地域には水が少ない為、農業は二次的な地位であり、そのほとんどが乾燥農法です。彼らが用いる水は極冠や融解する結氷地域から水路を引いてもたらされます。塩水は豊富にありますし、近年には私達も幾つかの場所で行っているようにそれを変換しています(訳注:例えば逆浸透膜法等により塩水を淡水化し利用していることを指す)。内陸部の都市に船舶を運ぶ塩水の運河がありますし、そこでもその塩水が転換され利用されます。初期の時代には彼らは塩水と淡水を2対1に混合しようとしましたが、その淡水量では不適切で、その混合水は農業に向かなかったのです。





【解説】

本項では火星についてアダムスキー氏自身が意識による遠隔透視によって得たイメージを述べています。それによれば、本課でこれまで述べて来た土星や金星とは大きく異なる内容描写であることが分かります。気候は荒涼としていて淡水が少なく、乾燥していて農業には適さないものの、商業や工業が盛んだと言っています。

それでは同じ太陽系の惑星として、位置も近い金星や地球、火星は本来は同じような自然環境と考えられるのですが、火星がそのような乾燥した惑星になった理由もまた、あるものと思われます。おそらくは極端に工業化を推し進めた為に惑星全体の気候が変化し、緑地が減ってしまい、淡水が減少したものと考えられないでしょうか。

それに引き換え、地球はまだ、水が豊かな惑星と言えるでしょう。しかし、このまま地球環境の問題が大きくなれば、環境は益々荒涼としたものになることは間違えありません。冬の朝、高層ビルの窓から平野を眺めますと、水平線に沿って厚い茶色の霞みが街を覆っていることが良く分かります。その延長線上に火星があるのかは存じませんが、火星も地球と同じ環境修復への道を歩んでいるものと思われます。

なお、ちなみに映画「火星年代記」(原作はレイ・ブラッドベリの1950年作品。映画化は1980年)の中に出て来る火星人は、あくまで小説の世界であり、本項の内容との混同は避けたいのですが、その映画では火星人は探検にやって来る地球人を遠隔透視したり、地球人の想念を読み取り、自身をそれに似せてしまう等、能力的には本課に類似した内容を備えており、興味深い内容となっています。


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