149 In order to clarify what we mean we can use the illustration of the creation of form when liquids transform into solids. A drop of water placed on dust will absorb the dust unto itself. And if a small amount of water is allowed to move slowly over dust it will absorb so much that the liquid vanishes and a mud ball takes its place. It is no longer liquid, but moisture that holds the dust together to form a sphere. Should there be enough liquid to absorb all of the dust that might be available there is no saying how large this sphere could become.
149 私達の意味するところをはっきりさせる為、液体が固体に変容する際の形あるものの創造についての例を用いることにしましょう。塵の上に載せられた一粒の水はその上に塵を吸収させます。そしてもし、小さな水玉が塵の上をゆっくり移動するようにさせたら、それは塵を最後には液体が見えなくなるまで吸収し、遂にはそれに代わってひとつの泥玉ができることでしょう。それはもはや液体ではなく、球体を形作る為に塵を繋ぎ止めている水分なのです。もしすべての塵を吸収するに十分な液体があれば、この球体が何処まで大きくなるか誰も発言することは出来ません。
【解説】
私達は物の存在を自分の感覚で確かめることが出来なければ認めようとはしません。無色透明な空気、即ち気体は日常、私達はその存在に気付くことは稀です。そういう点では固体についてはよく認識し、気に入ったものは貴重な宝石として宝物にする程です。
しかし、その固体も実は前節(147、148)で述べられているように元はと言えば、気体から液体へと変遷し、本節で述べるように固体へとその形を変えて来ていると言うのです。もちろん、本節で述べられている現象が全てを物語るものではないのですが、類似した現象にいわゆる「結晶水」があります。無機の成分の内、ある種の物はその結晶過程で水分が大きな結合力の役割を果します。加熱することによって結晶水を蒸発させると、結晶は粉々になり元の粉末に戻るという具合です。
この他、天然鉱物の断面を見ても様々な結晶が互いに混じりあい、融合していることが分かります。このような各結晶同士が溶け合って硬い鉱物が成り立っている訳で、固体を形成するには内部に液体の要素が必要であることが分かります。各物体を成り立たせている真の力は外見からは見えません。内部に宿る力は目には見えないということです。
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