ジョージ・アダムスキー「生命の科学」第02課 段落068 [2007-05-22]

068 Another example for the sake of clarity. When King Solomon's Temple was finished he expressed a wish to have the man who had done the most in bringing about its completion, honored in a ceremony and seated in a chair next to his own on the Throne. All of the men of different talents presented themselves in clothing appropriate for the occasion, each hoping for the honor. But a blacksmith entered dressed in his working clothes. A burned apron and dirty hands from the forge, and seated himself in the chair. This caused a stir and complaint among the other men.

068 明確にする為にもう一つ例を挙げましょう。ソロモン王の寺院が完成した時、ソロモン王はその完成に最も貢献した者を式典で表彰し自らの王座の隣に座らせたいという希望を明らかにしました。様々な才能の持ち主が、各々その名誉を期待して、その場面に相応しい身なりで出席しました。しかし、ひとりの鍛冶屋が作業衣のまま入って来ました。仕事場から焼けたエプロンと汚れた両手のまま、その椅子に着席したのです。これは他の者たちの間に騒ぎと不平をもたらしました。





【解説】

旧約聖書の一節と思われます。ソロモン王(ダビデ王の子、古代イスラエル第3代の王、在位紀元前965年〜922年頃)は紀元前958年にソロモン神殿を起工したとされています。

ここでのポイントは鍛冶屋職人が建築物その他の創造的な仕事において自分の製作した道具がどのように用いられているかを認識し、毎日の仕事に打ち込んでいたかということ、そして自らの仕事に対する誇りを持っていたかということです。まさに、後年、その製造した道具を見て、古物鑑定家に「いい仕事をしていますねえ」と言わしめる職人の心意気が感じられます。

また、一方では、この一節から、如何に王が柔和で寛容、民主的であったかが分かります。反対に日本では将軍がそのような気さくに庶民を遇した事例は聞いたことがありません。上に立つ者のあるべき姿の一つでもあります。


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