ジョージ・アダムスキー「生命の科学」第01課 段落025 [2007-04-03]

025 First -- What is a human being ? As we see the body which is an effect, we observe that it is composed of flesh, bone and liquid. And not much different than most animal forms. But that which makes up the form is never seen with the physical sight as it is made of myriads of cells. Each cell is independent yet it blends with all of the others for the common good and maintenance of the form. Just as the three billion people of the earth make up the human family. But because they have not been taught the part which they may play in life, disorder results. This disorder is minor compared to the total order on earth. For if it were not so the planet earth would be in a chaotic state. So now we must try and learn the cause of disorder.

025 第一に、人間とは何でしょう? 人体を見ると、それは一つの結果であり、私達はそれが肉と骨、そして体液から構成されていることに気付きます。そしてそれらは大部分の動物の身体と大差が無いことがわかります。しかし、身体を作り上げているものは肉眼では決して見ることは出来ません。なぜならそれは無数の細胞から出来ているからです。一つ一つの細胞は独立していますが、同時にその形有るもの共通の目的や維持の為、他の全てのものと融合しているのです。丁度、地球の30億人の人々が人類家族を作り上げているのと同様です。しかし、人々は生命において果すべき役割を教えられて来なかった為、混乱が生じています。それでもこの混乱は地球の秩序全体と比べれば小さいものです。何故ならもし、そうでなければ、この惑星は渾沌状態になっていることでしょう。ですから、今、私達は混乱の原因を学ぼうと努力しなければならないのです。



【解説】

人間とはどのようなものかを観察する際の視野の奥行きを深める必要性を述べています。肉眼ではどんなに目を凝らしてもほんの大まかな対象しか見えません。また、通常、私達は自分自身の物である(本当は「預かりもの」なのですが)自らの肉体ついて、実はあまり良く知りません。普段、気にかけるのは顔にシワがあるとか、ホクロがあるなど、些細なものしか目に入っておりません。しかし、真実は莫大な数の細胞があり、各々が人体という構造体を維持すべく活動しているということです。私達はこれらを「知識」として知っているに過ぎず、日常的にこれらの莫大な数の細胞の動きに気付こうとはしていません。それら微少なる存在が活発に活動しているイメージに気付く必要があると言っているのです。

ここで、自分にとって最も身近な身体の部位を例に考えて見ます。私は「手」が最も身近な存在のように常々思っています。よく悪い意味で「手先」という言葉があります。それほどに、自分の意向に沿って動く器官が「手」なのです。この器官が如何に大事かということは指先の一つでもケガをすればすぐにわかります。それほどに私達の日々の生活はこの器官の助けを借りています。

その器官はどのようにして作用しているのでしょうか。こうして文を書いている時も、手は私の思いを着実に文字に変換しています。また、自分の身にどのようなことがあろうとも、常に私に随行し、用事を行ってくれます。暗い中で両手を触れて見てください。右手を通じて左手に貴方の意思を感じ取ることができるでしょう。

しかし、この部位も一つの結果であると文頭で言っています。即ち、手を動かす為、その部位が本来の活動を始める為には神経指令が必要ということになります。その指令エネルギーがその筋肉、腱、その他に正しく伝わらなければ、スムーズな動きは出来ません。脳硬塞等に罹患した方の場合、その部位の肉体上の問題は無くてもその部位を動かすことが出来ません。手を動かす指令を仲介する脳の一部に問題が生じたからです。

一方、高レベルの場合は、ピアニストの例が該当します。著名な作曲家の作品をピアニストが演奏する場合、ピアニストは楽譜に沿ってものすごい早さで鍵盤を叩きます。この場合、ピアニストの手には高速度の指令が伝達され、その指令に従って指先が連打しています。それが実現されるのは、作品のレベルに合致した伝送速度を流すだけの能力が先ず有って、その指令を受ける出力装置がそれに耐えうるまで機能を高めていることで初めて実現する訳です。

このように普段、何気なく接している自分の肉体ではありますが、私達として、身近に備わっているこれら優れた器官に改めて感謝する必要があることに気付きたいものです。


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