ジョージ・アダムスキー「生命の科学」第02課 段落068 [2021-07-13]


068 Another example for the sake of clarity. When King Solomon's Temple was finished he expressed a wish to have the man who had done the most in bringing about its completion, honored in a ceremony and seated in a chair next to his own on the Throne. All of the men of different talents presented themselves in clothing appropriate for the occasion, each hoping for the honor. But a blacksmith entered dressed in his working clothes. A burned apron and dirty hands from the forge, and seated himself in the chair. This caused a stir and complaint among the other men.
068 明確にする為にもう一つ例を挙げましょう。ソロモン王の寺院が完成した時、ソロモン王はその完成に最も貢献した者を式典で表彰し自らの王座の隣に座らせたいという希望を明らかにしました。様々な才能の持ち主が、各々その名誉を期待して、その場面に相応しい身なりで出席しました。しかし、ひとりの鍛冶屋が作業衣のまま入って来ました。仕事場から焼けたエプロンと汚れた両手のまま、その椅子に着席したのです。これは他の者たちの間に騒ぎと不平をもたらしました。




【解説】
古代イスラエルにおいて最も栄えたのがソロモン王の時代だとされています。紀元前961年の生まれとされており、エルサレムに大きな宮殿を建設したとされています。本項はその宮殿建設時の逸話ということでしょう。
注目すべきは、古代の王がこのように職人達に対して実に率直にその業績を認め、自らの脇に座らせ、褒美を与えると宣言し、職人達がその提案に積極的に応募していることです。つまり、王と職人との間に大きな格差がないように思われることです。
実は、その後、イスラエル王国は困難な時代を迎えるのですが、このソロモン王の時代が最も繁栄した背景には、こうした賢明な王の治世があったと言えるのです。



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