ジョージ・アダムスキー「生命の科学」第06課 段落246 [2017-09-12]


246 Examples have been used in many ways. i.e. If a dictator wants to dominate his people, he destroys those who, oppose him, as an example to others. If examples can be used in this way, why can't we set a fine example for the world to follow? We can with action and not just words and dreams. And this can be done only by living the things that we know. We must be honest and truthful to our better self before we can be honest and truthful to others. We must trust our consciousness if we expect other conscious entities to trust us.
246 例示というのは様々な方面で用いられて来ました。即ち、独裁者がその人民を支配しようと思うなら、反抗する者を他の者への見せしめとして滅ぼします。仮に例示というものがこのように用いられ得るとすれば、何故私達は世界が従うような素晴らしい例示を打ち立てようとしないのでしょうか。私達は単なる言葉や夢でなく、行動によってそれが出来るのです。そしてこれは私達が知っている事柄を生きることによってのみ、行い得るのです。私達は他の者に対して正直で誠実である前に私達のより良い自己に対して正直で誠実であらねばなりません。他の意識ある存在が私達を信じてくれることを望むなら、私達は私達自身の意識を信頼しなければなりません。




【解説】
とかく私達は自分自身の問題点のみに注目するか、或いは全く問題点がないと感じるかの両極端に向かいがちです。しかし本項で著者は、私達が本当に進化を遂げて行くためには、今までの知識を単に知識として終わらせるのではなく、自ら実践し行動することで他の者の模範になれと諭しています。
そこで重要なのは、その際に自分の中にある「より良い自分better self」を信頼して実行せよと述べていることです。つまり、私達は様々問題がある訳ですが、それでも肉体は所定の機能を保っていますし、自分自身の中にも邪(よこしま)な心以外に、”良心”と称されるものも充分残っているのです。この自分に残る良い要素を信じて伸ばすこと、行動による体験を積むことで、他者への影響も与えられ自らも進化することが出来るという訳です。
この自分にある「より良い自分」という表現は、何処か釈迦の教えにも似た雰囲気を持っています。単なる苦行ではその肝心な良心を発現させることは出来ないように思いますし、衆生救済も衆生一人一人に備わる「より良い自分」を希望の光として育成することを求めて行くことが菩薩の道であると思うからです。


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