ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第14章 段落157 [2016-04-27]


157 In the beginning, man dwelt in the state of contentment and relaxation for he knew no "thine and mine" - he was guided totally by the Father and his every conscious thought was executed freely and perfectly in its pure state of perception. It was only when man set up resistance to free-action that he became tense; the results of which are pain, disease and death
157 原初において、人は満足とリラクセイションの中で暮らしていました。何故なら、「貴方のものと私のもの」という概念を知らなかったからです。人は父によって全てを導かれ、人が意識するあらゆる想念は、その純粋な感受の下、自由かつ完全に実行されていました。人が緊張状態になったのは、唯一人が自由な行動に対して抵抗を打ち立てた時なのでした。そしてその結末は苦痛、病そして死なのです。



【解説】
幸福とはどのようなものか、私達はじっくり考える必要があります。人々は幸福を求めて各自の人生を歩んでいるのでしょうが、実際、終生時にあたってそれらが満たされたかどうかは、心もとないのではないでしょうか。
しかし、自然界を見ると若干様子は違います。現在、この文章を記述しているのは4月下旬ですが、木々はさっそうと芽吹きを始め、その新緑の葉に卵を産む為に、モンシロチョウはパートナーと舞い踊ってカップルを遂げています。
もちろん、これらは誰かに強要された訳でなく、自分達で適切な時季の到来を感じて行動している訳ですが、そこには自然への信頼が背景にあることでしょう。彼ら自然界に生きる者にとって全ては自分のものであり、同時に他人のものでもあるのです。つまりは自分の所有物はなく、常に「借りている」ものではないかと思われます。その借り物の中で自分の子孫を残し、存続させる必要がある訳で、唯一自分の身体一つを拠り所として、一生を自然の中で過ごす訳です。またその一生は人間に比べて非常に短いものであることは皆さまご存知の通りです。
本項においては、人間の全ての緊張状態の源は「自分のもの」と「他人のもの」との所有の区別にあるとしています。それ故、古来から全てを捨て去り、即ち「自分のもの」を無くすことが必要だと説かれているのです。


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