11 TO BE BORN AGAIN
119 "Verily, verily, I say unto you, except a man be born again he cannot see the kingdom of God." (John 3:3)
第11章 再び生まれるために
119 「まことに、まことに私は貴方に言って置きます。人は再び生まれなければ、神の王国を見ることは出来ません」(ヨハネ3:3)
【解説】
よく気付くことは、生まれたばかりの赤子や幼児は皆、何の畏れもなく、また何事にも楽しく微笑んでいるということです。彼らには全てが物珍しく面白い存在なのです。その次にいつも思うのは、もし生まれ変わりがあり、前世を病や事故等で苦しんで亡くなった方であったら、再び新しい肉体を得て生まれ変わったとしたら、全てが楽しい気分であろうということです。
本項の場合、イエスの諭すように神の国に生まれる者は皆、至福の念に満たされることは間違いありませんが、イエスは死んだ後のことを言及しているのではないことは、後続の本文の記述から分かります。それではイエスは何故、”生まれ変わり”が必須条件であると説いたのかを考える必要があります。
死すべきものは何かという場合、それは各自の自我(エゴ)の部分を指すものと思われます。自我を融解、消失させると相対的にその奥にある真の存在が重きをなすように現れて来るように思われます。従来の四感覚の支配から抜け出た段階で現れる宇宙的な存在です。これは前章の信仰と恐怖の間にある様々な度合いと同じです。イエスはその信仰("faith")がある段階に到達した時、生まれ変わりに相当する大きな転機が現れると説いたものと思われます。私達も毎日の研鑽を積み重ねる中で、必ずやその転換点を迎えるものと思います。
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