ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第14章 段落156 [2011-08-05]

156 The average individual does not realize how completely he is bound and limited by his own opinions. Tenseness is wholly a condition caused by the personal ego; possessiveness, greed, fear, covetousness and self desires all produce a set and unyielding condition within the body. The person who is of a very positive nature finds relaxation a most difficult accomplishment, for relaxation consists of releasement and non-resistance. It is a natural state of being which should be maintained at all times but cannot be held by one who is absorbed in self interest only.

156 平均的な人間は自分が如何に自分自身の意見によって完全に縛られ、制限を受けているかが分かっていません。緊張状態は個人的なエゴによってもたらされた全くの状態なのです。所有欲、欲張り、恐怖、どん欲そして自己願望、これら全てが一派を作って頑固な状態を肉体内部に作り出します。とても独断的な性格の人はリラクセイションを最も達成が困難なものだと思っています。何故なら、リラクセイションは解放と無抵抗から成り立っているからです。それは常時保持されるべき自然な状態なのですが、自己の関心のみに没入している人には掴むことは出来ません。





【解説】

誰でも自分をリラックスさせ、気持ちよく過ごしたいと思っていることでしょう。しかし、そうならない自分自身に何処が原因であるかを本項は示しています。リラクセイションはある意味、柔軟性や余裕という語感が伴います。それは細胞レベルにまで及ぶ原因があることは、前項(154)で学んだところです。

リラクセイションに対峙する概念は緊張状態と言えますが、その原因はすべて自我の欲望であると本項は断言しています。また独断的な人は自らの進みたい欲求が強すぎて、それらの願望から離れられず、リラクセイションが難しいとも指摘しています。更には、もっぱら自分の関心事のみに没入している人も本来のリラクセイションとは遠いとも言っています。

物欲その他の願望から離れて、より広い無欲の中に身を置くことの大切さは、長らく仏教の中では教えられて来ました。また、老子の中にも柔軟性を保ち、物事に捉われないことが教えられています。リラクセイションはご自身の身体細胞の状態を感じれば、良い状態か悪い状態かは容易に判断できます。自分自身のことは自分で責任を取る必要がある訳で、私達各自は、自分がリラックスできる為には、どのような精神状態を保つべきかを毎日の生活の中で記憶し、応用することが大切です。


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