ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第12章 段落136 [2011-07-07]

136 There is so much bickering over personal opinions, and what does it profit man? Nothing, for it is a consumer of time and energy. This does not mean that there should not be an intelligent discussion about a subject but when the mortal sense mind is quiet and receptive it can see the picture clearly.

136 各自の意見に対してあまりにも多くの口論が為されておりますが、それは人に何の利益をもたらすのでしょうか。何もありません。何故なら、それは時間とエネルギーの浪費であるからです。これはテーマに対する知的な議論をすべきでないと言うことではなく、死すべき感覚心が鎮まり受容的になる時、感覚心は情況をはっきり見ることが出来るということです。





【解説】

今日では日本でもディベート(Debate)という言葉が聞かれるようになりました。相手の意見や主張を言い負かす、その手法は日本でこそ、人気が出ませんでしたが、世界各国に広がっています。現に最近、中国で見たテレビ番組の中でも見たことがあります。本書が書かれた1960年代のアメリカには既に初期の類似した傾向があったものと思われます。

さて、この種の議論について、本項は互いの闘争心を増長させ、結局は互いに得るものはないということを明言している訳です。エゴを強める為の訓練でしかないようです。

これに対し、日本にはこれらの論議を好まない、或いはその意味の無さを民族の基調として十分わきまえているふしがあります。争いを好まず、円満に解決しようという傾向が強いようです。

一方で、このような傾向は談合を好むという欠点もありますが、そうした争いを好まない傾向は地球上では貴重なる存在として大事に伝えて行くべき特徴だと思っています。自らのエゴの主張を打ち出さない奥ゆかしさは、現代では失われつつありますが、自然万物に対する畏敬の念と同様に、日本人の特徴として大事にして行きたいものです。


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