ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第10章 段落114 [2011-06-07]

114 There is no such thing as absolute unbelief; there is only a growth from the lesser faith to the greater faith. As the teacher Zoroaster explained, "Evil is but unripened good." Likewise, fear is but undeveloped faith. Man has come from Cause Intelligence to the world of effects; his mortal sense mind lost the memory of Cosmic Cause and he is now in the process of reestablishing himself; he is on his way back to oneness with the Principle where selfishness with all of its innumerable effects is dissolved. It is through the recognition and realization of Cause that faith is stabilized.

114 絶対的な不信心というようなものは存在しません。より少ない信仰から、より大きな信仰への成長があるだけです。教師ゾロアスターが「悪とは未成熟の善である」と言ったようにです。同様に恐怖は未発達の信仰なのです。人は因なる英知から結果の世界に生まれ来たり、その死すべき感覚心は宇宙的因の記憶を失い、今や自分自身を再構築する過程にあります。人は利己心がその無数の結果物と溶け合う一大原理と一つに戻れる道の途中に居ます。信仰の安定化は因の認識と実感を通じてなされるのです。





【解説】

人間の成長とは何かについて本項は説いています。「因から生まれた私達」とは各自の由来は人の受精卵を発端とする訳ですが、その極小の存在が今日の人間一人に成長して来ることになります。その間、その実体としての存在は本来、変わるものではない筈です。つまりは私達は究極に考えれば、物質的にはゼロから生まれているということも出来ます。しかし、ご存知のように、この実体の起源は物質ではなく、因に由来します。私達は実際には因からこの世界に生まれ来たとも言うことが出来るでしょう。

さて、実はその間に私達の心は因に関する記憶を失っており、各自の人生においては、この因への回帰が主要な目的の一つということになります。結果しか信じない心、成果しか信用しない気持を一旦捨てて、現象の奥にある因なる英知の存在に気付くことが大変重要であり、そうする中で因に対する信頼感も増して来るように思います。


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