299 Man's law of discrimination and judgment is non-existent in creation. We are told that the sun shines on the just and unjust alike. And while differences are many in the human mind - in the Creator's consciousness all are necessary parts that make up the Cosmos. And without each part the Cosmos would not be complete. The principle difference between man and his creator is that the Creator understands the purpose of creation and finds no fault with it, while the sense man not understanding consciousness, the real part of himself, lives the mental side of life. Thus he finds fault with the Creator's creation and brings about unpleasant conditions for himself. But when man makes the blend and lives the whole life he will know the purpose of creation, no longer using the law of discrimination which caused the unpleasant conditions.
299 人間の差別と裁きのならわしは創造の中には非存在のものです。私達は太陽は正しい者にも不正な者にも等しく輝くと教えられて来ました。また、人間の心にとっては多くの相違が見えるのですが、創造主の意識の中では全てが宇宙を造り上げる上で必要な部品なのです。そして、これらの部品無しには、宇宙は完全なものとはならないでしょう。人と創造主の間の最も重要な違いは創造主は創造の目的を理解し、それに何らの誤りを見い出さない一方、感覚人は自分自身の真の部分である意識を理解せず、生命の内の心の側を生きているのです。こうして彼は創造主の創造作用にけちを見つけ出し、自分自身に不愉快な状態をもたらしています。しかし、人が融合を達成し全ての生命を生きるようになる時、彼はもはやその不愉快な状況をもたらした差別のならわしを用いることをせず、創造の目的を知るようになるでしょう。
【解説】
差別や裁きは心の働きであると、本文では改めて述べています。多くの場合、各自の心が自分自身を基準として、劣っている者、醜い者、つまりは自分の感覚にとって見下すべき者に対して、断罪すると同時に、自分自身の優越性を確認する傾向があるということです。しかし、少し考えれば、それらには個別の事情があり、その状況に至っていることが分かります。その根本的な事情を一新出来れば、その結果は全く異なるものになる筈です。また、一方では美しいと感じるものに余りの憧憬を捧げるのも、どうかと思います。「星の王子さま」のバラの花の話では、わがままなバラに王子さまは翻弄される様子が書かれておりますように、美しいものを崇拝することにも問題があるということです。
私達は、まず身の回りに広がる世界を、自分の所有物でなく、全ては創造主からの借り物、一時的に授けられたものと見るべきでしょう。自分自身も含めて、この世に自分のものなど、存在しないとしたら、そもそも良い悪いの批評すらすべきではないことが分かります。全ては創造主が用意してくれたものということになれば、私達はただ、有り難く活用させて戴くだけです。
自分の身体自体も私達感覚心の思うようにはならないものです。その中で父の意志を継いで、身の回りの万物をその本来の輝きを助け、この世界の調和を図ることが、このような環境を授けられた人間の義務だと言えるでしょう。その際にその調和の妨げになっているのが、こうした人間の差別や裁きの感情なのです。
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