ジョージ・アダムスキー「生命の科学」第04課 段落144 [2007-09-25]

144 At this point let us go back and analyze, or speculate on what the steps would be to build a form embodying all of the elements necessary for self reproduction.

144 ここで自己再生に必要な要素全てを体現する形有るものを作り上げるのにどのような段階があるかについて振り返って分析し、また考察して見ましょう。





【解説】

形有るものの最も身近な例として、自身の身体について考えて見ます。当然ながら、その身体発現には起源がある訳ですが、私自身の心(エゴ)にとっては、自分の歴史の中に起源(出発点)があったという考えは、不思議な感じがします。つまり、心にとってはこの安住の住処である身体は、多少の変遷は辿るにせよ、感覚的にははるか以前からこの世に存在していたように思っているのです。

しかし、実際には母なる体内で受精が成立後、言わばただ一つの細胞から最終的には人間の形を成す段階まで、驚くべき成長を遂げて誕生したのが、私達です。これには、本書で言う意識の直接的な指導による創造の奇跡が幾重にも作用しているものと思うべきです。

また、一方でこれら身体もまた年月を経るにつれて、衰え、老化の道を辿ります。動物によっておおよその寿命がある訳ですが、その差、例えばソウとネズミの寿命の差はどこから来るのか、そして彼等はどのような感覚で生涯を送っているのかについては、分っておりません。しかし、個々の心(エゴ)が自覚しているか否かは別として、遠からず死を迎えることも事実です。肉体が生まれ出た時と同様、その終わりの時を迎えるのは、形有るものにとって避けられない現実です。その時は、各自の心は自分の存在が消えてしまうことになる訳ですから、不安を持ち、怯えるのは当然だと言えるでしょう。

しかし、自然界を見ると、生命の死は実は日常茶飯事のことであり、何ら悲しむべきことではないことが分かります。道路を行く小さな蟻達は車に曵かれ、人の足に踏み付けられても、その歩みを止めようとはしません。また植物から始まる食物連鎖があってはじめて、自然の営みが成り立つ訳です。蟻達にとっては、限られた時間の中で所定の任務をこなすには脇目を振らず与えられた任務を全うすることの方が大事なのです。

このように自らの存在、個(エゴ)の存在を何ら未練も無く、投げ出すことが出来る背景には何があるのでしょうか。そこには、これら創造作用を支えている意識が個々の真の自我の存在を引き続き支え、養って下さるという信念があると考えたいと思っています。かつて、アダムスキーは金星で亡くなった妻メリーと再会した時の模様を述べています。決して現在の各自の生活を軽視することはありませんが、より長いスパンで人生を考え、成長過程に取組むことが大切です。自分自身の成長を生きた証として生き、また、多くの人の為になる成果を残せれば、誕生の当初、一つの受精卵であった存在の真価は果たせたことになる筈です。


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