ジョージ・アダムスキー「宇宙哲学」第17章 段落179 [2011-09-09]

17 ANCIENT WISDOM OR MODERN PROGRESS?

179 There is some strange characteristic of the human mind that seems to find a great satisfaction in glorifying the past. The Oriental has expressed this characteristic in his ancestor worship; the Occidental has always had its hero-worship for deceased greatness; the patriarch of all nationalities sits back in his easy chair and reminisces on "the good old days." Perhaps it is that time assuages the actual realities of the past and leaves only the colorful pictures of self-created images. Perhaps it is that distant fields look greener on which ever side of us they lie, but, in any case, we find so many people living in the past that we wonder what good the present is doing at the present time.

第17章 古代の知恵か現代の進歩か

179 人間の心には過去を賛美することに非常に満足を覚えるような何か奇妙な性質があります。東洋では自分の祖先を崇拝することにこの特徴が表わされていますし、西洋では死去した偉人に対し常に英雄崇拝があります。全ての国の民族において長老はその安楽椅子に背を寄りかけて「古き良き時代」の思い出にふけっています。おそらくは時間が過去の実際の現実を和らげ、自ら作り上げた華やかな映像のみを残しているということでしょう。おそらくは何処にあろうと、遠くの畑は緑がより深く見えるでしょう。しかし、いずれの場合も私達はあまりに多くの人々が過去に生きている為、私達は現代が何か良いことを成していないか不思議に思ってしまう程です。





【解説】

これまで学んで来た事柄の一環として何故、ここに古代の知恵について章が設けられているか、私達学習者は一度考えて見る必要があるように思います。その考察は、いずれ後日、述べることとして、ここでは人間の特徴として古きを尊ぶことについて述べられています。

人間も成長期を過ぎ、人生の後半にさしかかると、昔を懐かしく思うものです。もちろん、今だけ良ければという刹那的な生き方よりはましなのですが、過去に心を奪われて生きることにも問題があります。

本項は過去が美しく見えるのは、時間経過とともに不都合なことが忘れ去られ、本人にとって美しいことだけが記憶として残っているからとしています。

実際には過去は現代よりもより問題が多かった筈です。私達は現代更にはこれからの未来に向けて生きることを選択すべきです。現実を逃避し、仮想の世界に生きることは、宇宙を直視する生き方とは反するものです。日々新しい体験、新しい想念を取り込むことが若さの維持にもつながることでもあります。


第16章 段落178 [2011-09-08] <<  |  >> 第17章 段落180 [2011-09-12]